どもることを笑われると悔しくて、悲しいね。だけどちょっと角度を変えて考えてみると、それは、君がどもることをマイナスととらえているからだよ。これまで笑われることは嫌なものだと考えていただろうけれど、見方を変えて、笑いを味方につけることを考えてみよう。

 僕もどもって笑われたことが悔しくて、どもりに悩む原因になったけれど、その悔しさをどもる仲間の前で話して、「私も同じや」と笑ってくれたことで、ほっとした経験がある。ユーモアや笑いは、人が生きていくのにとても大切なことだ。成人のどもる人のグループの大阪吃音教室で、どもる大人は「吃音川柳(せんりゅう)」や「どもりカルタ」をつくって、自分たちの失敗や苦しさを笑い飛ばして遊んでいる。そうすることで、ちょっと違うかくどからみることができて、「なんだ、こんなことで悩んでいたのか」と思うこともある。

 先生や友だちと一緒に、どもったときの様子やできごと、そのときの気持ちや考えたことを、俳句や短歌のようにことばにして読み札をつくってみよう。できたら、絵札もつくって遊ぼう。全国の子どもたちと一緒に読み札をつくり、どもる子どものお母さんが絵札を描いた、カラーの素敵な「学習・どもりカルタ」がある。「そうそう、私も同じ」とほっと安心し、「そうなんだ」と知識が得られる。「えっ、こんな考え方、あるの」と新しい発見がある。「君もできるよ」との応援メッセージが込められているよ。

  あきらめる治す努力はしないけど よりよく生きる努力する

  ミスどもり やっぱリ マリリンモンローか

  予期不安 今から悩んで どうするの?

「学習・どもりカルタ」(解説書付き)をご希望の場合は、下記までお申し込みください。

問い合わせ・申し込み:日本吃音臨床研究会 572-0850寝屋川市打上高塚町1-2-1526

電話・FAX072-820-8244(1,200円  送料込み)