第13回 親、教師、言語聴覚士のための吃音講習会~ふりかえりより~
8月6・7日、全国難聴・言語障害教育研究協議会の奈良大会がありました。事務局から、書籍などの展示・販売をしませんかとお誘いを受けたので、行ってきました。6日は、記念講演とレクチャー、7日は、吃音の講習会と分科会。
愛知県犬山市での「親、教師、言語聴覚士のための吃音講習会」が終わったばかりなので、その余韻に浸りながらの研修会参加となりました。
全難言大会でのことは、後日、報告します。今日は、吃音講習会の2日目の感想がまだだったので、まず、それを紹介します。
第13回 親、教師、言語聴覚士のための吃音講習会、2日目は、僕たちの講習会の顧問をしてくださっている国立特別支援教育総合研究所の牧野泰美さんの基調講演からスタートしました。その後は、成人のどもる人へのインタビュー。小さい頃から順にエピソードを紹介してもらいましたが、特に就職のときの面接の話が印象に残りました。ひとりのどもる人の人生に触れた時間でした。
そして、午後は、初日紹介できなかった「どもる君へ いま伝えたいこと」の続きをしました。そのひとつひとつが、目の前のどもる子どもへ語りかけるように、温かく、やさしいものでした。それが終わったら、あっという間にラストセッション。みんなで語ろう、ティーチインです。2日間を振り返って、ひとりひとりが感想を言いました。
ふりかえりの感想より、いくつか紹介します。
○牧野泰美さんの基調講演を聞いて
・心が楽になれる気がした。「自分でコントロールてきないことは考えない」「手持ちの力でなんとかやり切って生きる」「マイノリティだからこそ考えることができる」など、たくさんの大切なことばをもらった。
・今回も、「ことばは心を超えない」ということばにぐっときた。
・つい先日、「あなたはあなたのままでいい」という話を聞いて共感したばかりなのに、もう子どもの変化を求める自分に戻っていたと気づいた。もう一度、立ち戻り、欲を捨て、丸腰で子どもと向き合ってみる。
・刺激的で、ものすごくワクワクした。
・以前、拝聴したときもそうだったが、ユーモアがあり、笑いながら、それでも、大切な気づきや学びがあった。
・子どもにとって味方になっているか、味方と思われているか、何でも話せる大人になっているのか、なれているのか、と考えた。
・ことばの教室でできそうなことのヒントをいくつかいただいた。中には耳の痛い話、ドキッとさせられる話、自信がどこかへ行ってしまうような話もあり、心に深く刻まれた。
○どもる成人のインタビューを聞いて
・初めて吃音の大人に会った。もしかしたら、今までも出会っていたのかもしれないが。悩みながら、でも前向きに生きていて、すてきだなと感じた。
・吃音の人の、努力も必要だというところも入っていて、誠実さを感じた。
・できることはやる、やってみるというのがいい。でも、信頼できる仲間に頼んで上手に働き続けることもされている。自立している人だと感じた。
・誠実な人柄がよく伝わってきた。吃音に悩みながら、大阪吃音教室に出会って、仕事、結婚と人生をすすめていく様子を聞かせていただいた。
・人生それぞれの節目で、困ったことに対してどう向き合い、どう対処してきたか、興味深かった。
○全体を通しての感想
・人が生きていくということを吃音を通して語り伝えていく場だと感じた。自分なら、どう生きる? 「生き方情報交換会」だと思うほどだった。
・世の中にこんなおもしろい講習会があるのかと思った。
・参加者のみなさんの「どもる君へいま伝えたいこと」を聞くことができてよかった。ひとつひとつのことばが心に響いた。
こんなふりかえりの感想をいただくと、「また来年!」という気持ちになります。いい仲間と、いい時間を過ごすことができました。
日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2026/08/07



