第35回吃音親子サマーキャンプの、合宿による事前レッスン 1

 7月11日(土)、梅雨明けした大阪は、猛烈な暑さになりました。ちょうどその日、事前レッスンの会場である銀山寺の近くの生國魂神社は、夏祭り。子どもの神輿や太鼓、露店も並び、とても賑やかでした。そういえば、昨年も、夏祭りとぶつかっていたなあと思い出しました。
 午後1時、吃音親子サマーキャンプのスタッフが集まってきます。常連のスタッフ、初めて参加する人、1年ぶりの人、昨年参加できなかったので2年ぶりという人もいます。大阪近郊の人が半数、残りの半数は、千葉、東京、埼玉、静岡、三重、岡山など遠くからの参加です。合計25人が集まりました。「サマキャンは、事前レッスンから」とよく僕たちは言いますが、こうして集まってくれるスタッフ、本当にありがたいです。
 簡単に自己紹介をし、早速、からだを動かして、レッスンが始まりました。
 このレッスンをしてくれるのが、東京学芸大学教職大学院准教授の渡辺貴裕さん。大学生のとき、竹内敏晴さんの大阪での定例レッスンに参加していて、サマーキャンプにお誘いして以来、ずっと、スタッフとして参加してくれています。竹内さんがお亡くなりになり、さて、サマーキャンプの大事な柱のひとつ、演劇をどうしようかと思ったとき、「後を引き継ぎましょうか」と名乗り上げてくれた人です。吃音とは全く関係のない、でも、教育、子ども、からだ、演劇など、興味・関心のある領域がかなり重なっている人です。
 渡辺さんは、今年の劇は、「時間」がキーワードになりますと言って、まず、歩くことから始めました。渡辺さんの「1.2倍速で…」、「次は0.5倍速で…」に合わせて、みんなの歩くスピードが変わります。歩くだけでなく、いろいろな動作も、速くなったり、遅くなったり、そんなエクササイズから、レッスンは始まりました。
 体を動かしたり、歌を歌って声を出したりした後、台本を持ちました。役を交代しながら、読み進めていきました。
 サマーキャンプの卒業生も今年初めてスタッフとして参加したいと連絡があり、この事前レッスンから参加しました。話によく出ていた事前レッスンに、ぜひ参加したいと思っていたそうです。「子どものとき、やったことがある劇だ」と言っていました。
 渡辺さんは、途中、子どもたちと取り組めるようなエクササイズをたくさん紹介してくれます。これはとてもありがたく、サマーキャンプ当日も、ここで紹介してもらい、自分も実際に経験したエクササイズを取り入れながら、サマーキャンプ当日の練習が展開していくのです。
 夜は、実行委員会です。会場が今年から変わるので、ちょっと不安ですが、まあ始まればなんとかなるか、と楽観的なスタッフです。「新しい会場で、いつものサマキャン」を合い言葉に、まずはスタッフが一番楽しむサマーキャンプに向けて、合宿一日が過ぎていきました。(つづく)

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2026/07/17

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