吃音親子サマーキャンプ、それは、銀山寺の事前レッスンから始まる

 梅雨明けした大阪は、気温がぐんぐん上昇し、暑い日が続いています。
 先週末の7月11・12日(土・日)は、今年の吃音親子サマーキャンプのための事前レッスンの合宿でした。サマーキャンプの当日、子どもたちと練習し、作り上げる劇を、まずスタッフが合宿で練習し、作ります。それは、サマーキャンプの初日の夜、「今年の劇は、こんなのだよ」と、オープニングとして演じられます。
 その合宿には、地元大阪だけでなく、東京、千葉、埼玉、神奈川、三重、兵庫、岡山から、25人が集まりました。時間とお金を使い、2日間の合宿に集まってくれるスタッフ、本当にありがたいことだと感謝しています。
 吃音親子サマーキャンプが縁でつながったこのつながりの輪。みんな、ずうっと古くからの知り合いのようで、仲がいいのです。住んでいる所も、年齢も、仕事もバラバラなこの集団の温かくて、やさしい力を、僕はいつも不思議に思い、誇りに思っています。

 どもる子どもたちのキャンプに、劇を取り入れたのは、キャンプが始まったときからでした。声を出すこと、表現することの楽しさ、おもしろさ、喜びを感じてほしいという願いからでした。僕が、小学2年生のときの学芸会で、せりふのある役から外された悔しさから出発したと、竹内敏晴さんは言っておられましたが。もちろん、最初は、自分たちだけで見よう見まねで、詩を読んだり、朗読や群読のようなことをしたり、パントマイムに挑戦したりしていました。竹内さんのからだとことばのレッスンに参加したときのテキストである「木竜うるし」のある場面だけを子どもたちと取り組んだこともありました。

 竹内さんが、サマーキャンプのために、オリジナルの脚本を書いてくださり、本格的にスタッフに演出指導をしてくださるようになったのは、1996年の「セロ弾きのゴーシュ」からです。以来、「おおかみ森とざる森、ぬすと森」「注文の多い料理店」「ライオンと魔女」「森は生きている」「モモと灰色の男たち」「カラスのくれたきき耳ずきん」「竜神池の目っくらがり童子」「飛ぶ教室」「コニマーラのロバ」「ちい姫とアントン」「王さまを見たネコ」「雪わたり」など、竹内さんの脚本・演出で、劇に取り組んできました。

 2009年に、竹内さんがお亡くなりになった後は、学生の頃から、吃音とは全く関係がないのに吃音親子サマーキャンプにスタッフとして参加していた東京学芸大学教職大学院准教授の渡辺貴裕さんが、竹内さんの後を継いでくれています。当日の参加はもちろん、台本の改訂、スタッフの事前レッスンの指導、子どもたち取り組むときのエクササイズの展開まで、きめ細やかな指導をしてくれています。
 その事前レッスンに集まってくるスタッフの楽しそうなことは、毎年、感じます。
 「スタッフのための、吃音親子サマーキャンプ」と名前を変えてもいいような気さえする今年の事前レッスンの様子、明日からお伝えします。

 今年の「吃音の夏」が、いよいよ始まりました。定員にはまだ少し余裕があります。参加を迷っておられる方、ぜひ、ご参加ください。日本吃音臨床研究会のホームページに、吃音親子サマーキャンプの紹介の映像があります。毎年、ブログも書いています。僕たちが吃音親子サマーキャンプについて語っている動画もあります。
 今年の会場は、大阪府立少年自然の家です。去年まで使っていた滋賀県・彦根市の荒神山自然の家が閉鎖となり、今年は新しい会場です。新しい会場で、いつものサマキャンを、と思っています。ご一緒しましょう。

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2026/07/13

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