親、教師、言語聴覚士が使える    吃音ワークブック~どもる子どもの生きぬく力が育つ~

 解放出版社から『親、教師、言語聴覚士が使える 吃音ワークブック~どもる子どもの生きぬく力が育つ~』が出版されたときの喜びにあふれる「スタタリング・ナウ」2010.8.22 NO.192 を紹介しています。全143ページのワークブックの内容について、一部ですが、目次の項目を拾っています。ハウツーもの、マニュアル本を嫌う僕たちの仲間は、ワークの意図することや目的、つまり、理論・哲学の部分をワークの前に読んでほしいと、その部分に力を入れました。決して押しつけにならないよう、僕たちは、こうして取り組んできましたというルポにしたかったのです。
 では、目次を紹介します。

親、教師、言語聴覚士が使える
    吃音ワークブック~どもる子どもの生きぬく力が育つ~
           著者:伊藤伸二/吃音を生きる子どもに同行する教師の会
           特別寄稿 石隈利紀(筑波大学教授・学校心理学)
           解放出版社   定価:1890円  

◆目次◆

吃音を生きる伊藤伸二の人生

第1章 吃音のとらえ方の基本
 私たちはこう考え、取り組む
 吃音治療から、自己概念への働きかけへ
 早期治療より早期自覚教育
 ゼロの地点に立つ
 コラム セラピー中心主義とサバイバル・生活中心主義の比較表
 吃る人へのメッセージ
  チャールズ・ヴァン・ライパー
  スキャットマン・ジョン

第2章 親との出会い
 初回保護者面談
 コラム 私の父親と母親
 ワーク どもりの原因について考える
 ワーク どもりは治るか
 ワーク 親のニーズ
 ワーク ことばの教室のメニュー
 コラム ことばの教室への応援歌

第3章 子どもと吃音について考える
 初回の子ども(小1男子)とのやりとり
 ワーク 吃音とは何か
 ワーク どんなとき吃るか
 ワーク どもりは治るか
 実践 どもりは治るか
 ワーク 子どものニーズ
 コラム 吃る僕からのメッセージ

第4章 吃音と向き合う
 ワーク 言語関係図をつくろう
 実践 言語関係図をつくってみよう
 ワーク 吃音方程式
 ワーク 吃音の氷山を書いてみよう
コラム 吃るあなたへのメッセージ
       ジョゼフ・G・シーアン

第5章 吃音評価
 日本音声医学会の吃音検査検討
 ワーク 対人関係・人間関係のチェック
 ワーク 吃音に対する気持ちや考えのチェック
 ワーク 行動のチェック
 実践 中学生Aと吃音自己チェックをして

第6章 吃音を生き抜くために
 吃音の理解 5通の手紙
 コラム 苦悩は海の中に
 共同体感覚がなぜ必要か
   自己肯定・他者信頼・他者貢献
 コミュニケーションの力が育つには
 ワーク どもりカルタをつくろう
 実践 K君から学んだこと
 ワーク 著名人で吃る人
 実践 吃る人の職業

第7章 「仮面のことば」ではなく、「自分のことば」が育つために
 吃音は自然に変化する/自分のことばが育つ/情報伝達のことばと自己を語ることば/吃音を治す努力の否定/世界の吃音治療の現状/竹内敏晴さんから学んだ、日本語の発声・発音の基本/日本語の発音の基本について、子どもと学ぶ/声を出す基本を、子どもと一緒に取り組むなら/生活の中で話すとき、考え、心がけてきたこと/ていねいに話す

特別寄稿 石隈利紀(筑波大学教授・学校心理学)
  子どもが生きることをどう援助できるか

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2025/03/31

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